J:COMで放映された映画をベースに、今まで観た映画、これから観たい映画を順次、整理し、並べてみます。ご活用下さい。
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工藤敏樹が初めて手がけたテレビドキュメンタリー番組。34歳の登山家、芳野満彦は三大北壁の一つアイガーにかつて二度挑戦し、二度敗れている。芳野のアイガーへの想いは深い。芳野の足は土踏まずから先が無い。中学生の時、冬の八ヶ岳に登山中に遭難、同行した友人は凍死し、九死に一生を得た芳野も凍傷のため足先を失ったのだ。カメラは北壁に執念を燃やす一人の登山家の姿を追う。
人ごみの中に光る鋭い眼。その眼が追いかけるのは、今まさに他人の財布に手をかけようとするスリの姿。スリは現行犯でしか逮捕できない。犯人にめぼしをつけ犯行の瞬間まで粘り強く尾行していく。この地道なスリ捜査に執念を燃やす一人の刑事がいた。犯人検挙2000人以上、警視庁刑事部捜査第三課すり係の曽根正人警部補。全国のスリから「鬼の曽根」と恐れられる曽根警部補に密着し、犯人検挙の瞬間まで追ったドキュメンタリー。
長崎県・対馬で、部数1200の「対馬新聞」を発行する社長兼記者の齋藤隼人。当時、対馬周辺における日韓領有権を巡って国内は揺れ動いていた。番組は齋藤社長が部下の記者と2人で大手新聞に負けじと島内を走り回り取材を重ねる姿、また創刊20年を迎えた新聞社の後継を誰にするのか、上京し4人の息子と話し合う姿を追う。
東京都に置かれた水質保全課初代課長・山田一利。東京の川にせめてメダカやフナぐらいは生息させたい─。そう願って日々奮闘し、歯に衣を着せずに行動する姿をカメラは追う。
8歳でヤマに入り、50年間にわたり炭坑で生きた山本作兵衛。60歳になって絵筆をとり、肉体に染みついた地底の生活を描き続けた。その作品の世界から炭坑の中に生きた人々の歴史を読み取る。
日本古来の手品、手妻（てづま）。江戸時代から続く手妻の一つ「浮かれの蝶」は、紙片を蝶の形に切り、それを扇の風でまるで生きている蝶のように操る芸だ。優雅なこの手妻を唯一引き継ぐ三代目帰天斎正一は、明治、大正、昭和とそれぞれの時代の天皇陛下の御前でも披露したことのあるこの浮かれの蝶に誇りを持っている。番組は、一子相伝のこの芸を誰に継がせるか、悩む老手妻師と彼を取り巻く人々の人間模様を描く。
戦後23年経ち、沖縄戦のさなかで戦死したとされていた男性が実は生きていたことが判明した。彼は沖縄で結婚し、6人の子供がいた。その一方で、故郷である瀬戸内の島にも妻と子を残している。カメラは男性の23年ぶりの帰郷を追う。
東京・渋谷の富ヶ谷小学校の倉庫から、学童疎開を記録したカビだらけのフィルムがでてきた。フィルムを修復すると、そこに映されていたのは子どもたちにとっての「戦争」であった。「学童疎開」という戦争が生み出した特別な状況で育った子どもたち。両親との別れ、飢えの記憶…。彼らは当時この戦争をどう受け止めていたのか、そして戦争から四半世紀を経て30代になった彼らは、あの時代をどのように振り返るのかを追う。
東京・夢の島の一角にうち棄てられた、一隻の廃船。この船の原型となる「第五福竜丸」は1954年（昭和29年）3月1日未明、太平洋のビキニ環礁で行われたアメリカの水爆実験で、「死の灰」を浴びたマグロ延縄（はえなわ）漁船だ。乗組員23人が被曝し、無線長の久保山愛吉さんが半年後に亡くなった。この事件は、国内外で大きな関心を呼び、世界を原水爆禁止運動へと動かした。しかし、事件から15年が経ち、その第五福竜丸は廃船となっていた。船が辿った数奇な軌跡とその保存を巡り、揺れ動く人々の姿を当時の平和運動の現状と絡ませながら描いた壮大なドキュメンタリー。
駿河湾はさくらえびがとれる数少ない海であったが、高度成長の時代、海は汚れ始め静岡県由比町の漁民達は、年々減っていくさくらえびの漁獲に危機感を募らせ、漁船による海上デモ、県への陳情、会社への抗議を繰り返していた。さくらえび漁の季節、水質汚染をめぐり揺れ動く漁民たちの人間模様と失われてゆく風土を描くドキュメンタリー。
工藤敏樹のプログラムディレクターとしての最後の作品。神社や寺などに、人々の願いが込められ、奉納されている絵馬。その歴史は古く奈良時代にさかのぼり、絵馬には現世利益だけではなく、死者の幸せを願うなど、知られざる祈りの歴史があった。番組は、津軽の祠（ほこら）にあった一枚の絵馬から、日本人の心の奥底にある祈りの世界に分け入っていく。
工藤敏樹が制作担当として参加した作品。膨張し続ける首都圏を、方眼で区切ってデータを表示する＜メッシュマップ＞で刻み、さまざまな指標を当てはめ、現状を浮かび上がらせていく。そうすると、日々変貌する都市・東京の断面が見えてくる。制作当時、今までにない新しい手法で東京の実情を描いたドキュメンタリーと言われた一作。
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